頭痛

鍼灸院でも訴えが多い頭痛についてご紹介します。

頭痛には命にかかわらない一次性頭痛と他の病気が原因で起こる命にかかわる場合がある二次性頭痛があります。今回は一番多い一次性頭痛をご紹介します。

一次性頭痛には、肩こりなど筋肉の緊張が原因の「緊張型頭痛」。ストレスなどによる脳血管の急激な拡張が原因の「片頭痛」。目の奥の動脈の拡張で原因不明の「群発頭痛」があります。このなかで主なのが「緊張型頭痛」と「片頭痛」です。

緊張型頭痛は2000万人 3:7 (男:女)

片頭痛は840万人 1:4(男:女)

頭痛もちの方はこんなにも多くいらっしゃいます。

●緊張型頭痛

日常生活に支障をきたさないもの。

症状:頭全体がギューッとした痛み。頭が重く感じる。ふわふわしためまい。肩がこる。30分から7日間続く。

治療:鎮痛薬、筋弛緩薬、循環改善薬、抗うつ薬、抗不安薬

●片頭痛

日常生活に支障をきたすもの

症状:4~72時間続く。拍動性の痛み。片側性。日常的な動作で増悪する。光や音に過敏になる。吐き気を伴う、吐いてしまう。

メカニズム(三叉神経血管説)

原因:ストレス、睡眠不足・過多、臭い、月経、人混み等の混雑、炎天下での運動、食べ物(チョコレート、チーズなど)、飲酒

予兆期:過食、あくび、疲労感、集中困難、抑うつ感、首肩の凝り、感覚過敏

前兆期:半盲(視野が半分かける)、閃輝暗点(ちかちか星が見える)※ない場合もある

流れ: 予兆期 → 前兆期 → 頭痛(軽度→中等度→重度)→ 寛解期 → 回復期

予防薬:カルシウム拮抗薬、抗セロトニン薬、β遮断薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、エルゴメタミン製剤

予防薬は流れのタイミングで投薬しないと効かないもしくは悪化する。それとともに多くは副作用があります。

 

頭痛の慢性化

片頭痛、緊張型頭痛の他に深刻なのが「薬物乱用頭痛」があります。 120万人~240万人

ひどい頭痛を経験すると、頭痛発作への不安が大きくなる → 早めに頭痛薬を服用 → 薬の飲む回数・量が増える → 痛みに敏感になり頭痛回数が増える → 頭痛が複雑化して薬が効きにくくなる。というスパイラルに陥る。

次回は鍼灸を絡めた頭痛のお話です。