舌でわかること 2

≪苔の厚さ≫

①舌の表面が見えないくらいの厚い苔



胃腸に水分や不消化物が溜まっていることを示します。過食のほかには重い病気にかかっている時も現れます。


②苔が薄いまたはほとんどない



体液が不足、うるおいのない状態にあります。よく見られるのは舌苔が斑で均一でない、

部分的に苔のないところがある、「地図状舌」といいます。これは、体液が不足気味で

抵抗力が弱く、虚弱体質である人に多く、また、アレルギー体質の人にもよくみられます。


≪苔の色≫

①白い


身体が冷えている、機能がおちている状態。疲れやすい方に多い。


②黄色い



からだ全体、あるいは胃などに熱があることを示します。風邪を引いて高熱が出ている時、

食べ過ぎなどで熱性の胃炎を起こしている時は、黄色っぽくなります。黄色が濃くなるほど

熱の程度が高いことを示します。


③黒っぽい



高熱を出して体力が極端に落ちると、舌苔は黒色を帯びてきます。非常に身体が冷えた時も同じです。

極端な体力低下を示します。


≪健康な舌≫



健康な舌は、薄いピンク色で、表面に均等に濃い霧がかかったように白い苔がついています。

舌苔の厚さは、苔を通して舌の色が見えるくらいが適当です。


舌は部位によって、内臓の状態を反映しています。


舌の異変が起きた時は、どの部分を中心に起こっているか確認して、健康管理に参考にしてください。


以上、舌診について長々と書きました。

東洋医学では四診合算(望・聞・問・切診)により診断をするので、舌診はその一つであり、参考所見です。

皆さんも鏡の前で毎日観察してみて、ご自分の体調と照らし合わせてみてはいかがでしょうか。