2016/08/29
今日は風が強いですね~!!
皆さん、気象病という言葉を聞いたことありますか?
気候の影響(特に低気圧の前)で体調が悪くなり症状が出ること。
最近では何でも症状に病名を付けるようですね。
今日の記事は長いですが、お天気と体の関係がわかりますよ!!
では天気が悪くなるとどうなるのでしょうか。
天気が悪くなるというのは、非常に簡単にいえば、高い気温で温められた海水や空気が蒸気となったり
山にぶつかったりして上にあがっていき、冷たい上空で冷やされて水滴になって落ちてくる、という理屈です。
この現象が強い勢いで発生し、地球の自転の力も加わわって渦となった状態が台風です。
そして空気が上にあがってしまったあとは、当然空気の量が少ない、すなわち「気圧が低い」状態になります。
こうして、「天気が悪い=気圧が低くなる」という図式になるのです。
実際にはもっいろいろとと複雑な要素もありますが、おおまかにはこのイメージといえるでしょう。
体はどうなるのか!?
こういった気圧の変化はまず、体に物理的な影響を及ぼします。
となりあった物質は平均化しようとするので、圧力の低いほうへと流れようとしますね。
人間の体は「水の袋」と形容できるほど水分が多く、水分は流動的ですから、圧力の低い空気中へ向かおうとし始め、
細胞内の水分も外に向かって膨張することになります。これがむくみの一因になったり、
血管が拡張して血圧が下がると考えられています。
また頭の血管が膨張すれば頭痛、喉の血管が膨張すれば気道が腫れて喘息という症状ににもつながるわけです。
そのほかにも、温度が高いので汗をかきますが、雨が降りがちで湿度が上がりますから汗が十分に蒸発せず、
これもむくみにつながります。
自律神経が低気圧に反応
自律神経は、こういった物理的な変化のほかに呼吸から「酸素が薄い」、目から「光が少ない(暗い)」、
また内耳にかかる圧力の変化で「気圧が低下した」ことを感知します。そしてこれらの条件を「活動に適さない環境」と判断して、
二種類の自律神経のうちの「副交感神経」を優位に働かせ、体を「休息とエネルギー蓄積のモード」に切り替え始めます。
このモードでは以下のような状態へと調整します。
- 血圧、血糖、心拍低下
- 疲労感、意欲低下
- 分泌、排泄機能活性化
- 食欲増加、消化吸収促進
- 心身のリラックス状態
低気圧になるとだるい、眠い、疲れるという症状を感じるのはこのためです。
「今は活動には適さない。じっとしていなさい」という体からの指令ということです。しかし台風の接近のようにいきなり
大きく気圧が低下し始めると、副交感神経の急な調整が行きすぎて、「不調」と感じるほどになってしまうのです。
ヒスタミンによる追い打ち
これに加えて、ヒスタミンという体内物質の分泌による追い打ちがあります。
ヒスタミンは外部刺激があると肥満細胞といわれる細胞から分泌され、免疫活動に指令を出す働きをします。
しかしこれも過剰に働いてしまえば、花粉症を代表とするアレルギー症状となります。
最近、低気圧にさらされるとヒスタミンの分泌が増えることがわかりました。副交感神経の過剰な働きに加えて
ヒスタミンの過剰な作用も加わり、「不調」もひどくなってしまうことになります。
- 免疫の過剰反応→アレルギー症状
(鼻水、くしゃみ、かゆみ、喉のはれ等)、関節の痛み - 血管浸透性を増す→血管から水分がにじみ出る→いっそうむくみ
- 血管拡張作用→いっそう血圧がさがる
低気圧によるヒスタミン分泌促進に関しては詳細なしくみは完璧には説明されていませんが、
異常な気圧の変化を「外部刺激」ととらえていると考えられます。
自分の弱いところが対処のポイント
このように、低気圧による不調の原因多くは自律神経が追いつかないこととヒスタミンの過剰分泌によるものです。
ということは、ただでさえ自律神経に負担がかかっている更年期女性、普段から冷え気味のサラリーマンや
若い女性、睡眠サイクルが良くない人はだるさやむくみが多いかもしれません。
花粉症のひどい人は花粉症と同じ症状が出ることもあるでしょう。喘息や頭痛もちの人は発作に注意が必要でしょう。
また急な反応ですので、いつもよりも症状がひどくなる可能性もあります。
しかし言い方をかえれば、自律神経への負担になる暑さ、冷え、睡眠不足を避け、自分のアレルギーの対症療法を
前もって準備しておけば、かなり軽減できる可能性があるということです。
当院でのおすすめ!!
酸素カプセルです。酸素カプセルは気圧を高め、酸素を体に供給する機器です。
つまり、高気圧状態をつくりむくみや痛み、だるさを軽減することが可能です。
また、鍼灸治療は自律神経の不調和を改善するので酸素カプセルと併用すると良い効果が期待できます。
しかしながら生活習慣に問題がある方は、いくら良い治療をしても改善してこないのは事実です。
当院では皆さんと一緒に治療していけたら幸いと思っています。